先日、半導体技術者検定3級を受験してきましたので、受験にあたりやってきた勉強法や実際に試験を受けてみての感想などを詳しく解説していきます。
自分のスペック
まず、私の「スペック」についてお話しします。
特別な学歴やスキルがあるわけではありません。具体的には、以下のような背景を持っています。
学歴: 理系国公立大学工学部卒(偏差値40〜50)
職業: 機械設計職、電気系の知識はほぼゼロ。
仕事の内容: 1年前から半導体製品の外装設計を担当。しかし、半導体自体の設計には全く関与しておりません。
上記のように半導体が使われている製品の業務に携わっていますが、半導体自体の知識がほとんどなかったため、半導体関連の知識をつけるために受験しました。
半導体技術者検定3級って?
半導体技術者検定3級は、半導体に関連する基礎知識を測る試験です。
半導体動作のメカニズムや製造プロセスや、品質管理、信頼性試験などの基礎的な理解を持っているかどうかを確認するものです。
業務独占資格ではないため、この資格がなくても困る場面はありませんが、資格勉強を通して、半導体業界での理解が深まり、業務にも役立つ知識を得ることができます。
試験時間は90分、問題数は45問です。31問以上(約7割)で合格になります。
勉強方法と使用した教材
1.使用する教材
本検定は教材がかなり限られています。半導体技術者試験公式テキストである「はかる×わかる半導体 入門編」と「はかる×わかる半導体 半導体技術者検定3級問題集」のこの2冊のみで十分に対策することができます。
というか、これ以外に紹介できる教材がないし、逆にこの教材は必ず押さえておくべき2冊となっております。
2.勉強法
勉強時間としては約20~30時間くらいでした。もともと前提知識の多い人なら一夜漬けも可能だと思います。(推奨はしません)
まずは公式問題集(青いやつ)を一通り解くことです。
最初に解いた時は、ほとんどの問題が解けませんでした。
特に、後半2章の「半導体製品の分類」や「半導体の試験項目」などは、用語を知っているかどうかの問題で、機械屋の人間からすると解説を読んでも知らない単語が多く理解が難しい部分がありました。
そういったスッと理解できないものは、「とりあえずそういうものなんだ」くらいの気持ちで文字を追う感じで進めました。
公式問題集を解いた後は、公式テキスト(赤いやつ)も1周しました。
試験では、公式問題集に載っていないがテキストには載っているような内容も多く出題されます。
そのため、テキストのほうも必ず読んでおきましょう。
難易度の印象としては問題集とほぼ同じレベルの内容ですが、初見だと理解が曖昧な用語があったりすると選択に迷うこともあるので、各用語の意味と類似用語との区別はしっかりつけておくようにしましょう。
実際に試験を受けた感想
実際の問題は公式問題集やテキストで見たような問題が多かったです。
公式テキストの穴埋め形式の問題や、過去問とほぼ同じ問題が出題されました。
ただし、2択まで絞り込んでも、そこから迷う問題も多く、しっかりとした理解が必要だと感じました。
例えば、n型、p型ってなにがどっちになにが添加されているんだっけ?とか、GN/NOGOは全数検査だっけ?とか、バインダリスキャンセルのTMS,TCKってどっちがなんのことだっけ?とか…
また、日経クロステックのコラムに掲載された過去問や予想問題に類似した問題もいくつかあったため、これらにもしっかりと目を通しておくことで、試験で有利に立てることができます。
試験時間は90分ありますがかなり余裕があります。30分くらいで一通り解き終わり、30分で不安な箇所を見直して終了しました。
点数は34/45で、11問ミスでした。結構間違えましたね笑
まとめ
この資格を取ったことで、半導体についての基本的な知識が身につき、今後の業務に役立つ基盤ができました。
特に、今まで理解が曖昧だった、半導体が動作するメカニズムや、半導体の不具合事例、半導体製造プロセスを理解することができたのは大きな収穫です。
浅く広く学ぶことで、今後より深く専門的な部分を勉強していく際にも、基礎が活かせると感じています。
受験するかどうか悩んでいるのであれば、やってみる価値は十分あると思いますので、ぜひ挑戦してみてください!
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